脳天大神本殿

創祀は昭和五〇年。

御祭神は脳天大神。

脳天大神は、昭和二十六年、金峯山寺初代管長の五條覚澄大僧正が修行中に霊威感得した頭脳の守護神で、吉野の金峯山寺の蔵王堂のさらに奥に祀られてゐる。金剛蔵王大権現の化身とされてゐる。首から上の守り神として、病気治癒だけでなく学業成就などにも御利益があるとされる。


脳天大神全景

■探訪記

府道494号線沿ひにある曹洞宗眞福寺内に鎮座します。脳天大神は本殿の左側に祀られてゐます。天満宮や六地蔵などの祠が並ぶ、神仏習合的な空間です。同じ綾部の渕垣町の林南院の脳天大神は金峯山修験本宗の直系ですが、こちらは曹洞宗のお寺が勧請してゐるわけですが、関係はあるのでせうか。奉斎は地元の篠峰講がしてをり、毎年一月二十七日の大祭では護摩が焚かれます。

H26.1.31記

滝不動尊本殿

創祀は不詳。

御祭神は不動明王。

境内の役行者坐像には、天保三年(1832)、報恩寺村(現福知山市)大祥院とある。


滝不動尊全景

■探訪記

綾部中学校の正門前近く、綾部八幡宮の南の道路脇に鎮座します。祠がすぐ下の谷川が流れる崖下にも建つてゐます。上の写真が崖下の祠、左の写真が道路脇の祠です。

昭和四十三年に奉賛会が結成され、社殿を整備、昭和六十三年には鳥居が寄進されてゐます。平成十七年に崖下から現在地に遷座しました。西神宮寺自治会の有志が管理してゐます。


滝不動尊全景

元々は階段で谷の底に降り、滝行やお祭りをしてゐました。戦前までは水量も多く、滝行する人たちも多かつたと言ひますが、現在は一番上の写真の右端部分でわかるやうに暗渠から僅かな水が流れてゐるだけです。今も降りられますが、少し足元に注意が必要です。

鳥居の横の「人間皆兄弟」の碑は四方八洲男市長の筆によります。

H26.10.4記

梅ノ木谷不動尊本殿

創祀は不詳。江戸時代中期と推定されてゐる。

御祭神は不動明王。

大正十年、昭和四年、昭和五十九年に厨子等が修復整備されてゐる。毎年、七月最終日曜日に祭礼が執り行はれる。


梅ノ木谷不動尊全景

■探訪記

由良川の左岸、京丹波町和知との境界に位置する下替地町の府道450号沿ひの梅ノ木谷橋の袂、梅ノ木谷川に落ちる不動の滝に鎮座します。梅ノ木谷橋の横から滝に降りられます。周囲には橋と梅ノ木谷不動尊以外何もありません。

不動の滝は年中枯れないと伝へられてをり、御神水はイボに効くとされてゐます。

H27.12.24記