私共の子供の頃は「おんだ植え祭り」といっていたと思います。子供の遊びの中に「おんだ植え田植え……おんだ植え田植え」と祭りの所作を真似ながら遊んだものです。
2人の作男と紺絣に紅だすきの早乙女4人、牛役の男の子。頭には角に見立てた菖蒲の株を結び登場します。他には黒紋付に裃姿の謡方が側面に並び座ります。
作男2人の万才よろしく懸け合いの語りにアドリブを挟みながら観客の笑いの中に、土作りから始まり、牛の登場、早乙女たちの田植え風景、小道具を使って雀を追う場面、大笑いを取っていきます。ゲーム・テレビ等娯楽のなかった時代、神社の境内は老若男女で一杯になったものです。
数年前久しぶりに見物の機会がありました。村人の見物が意外に少なく、カメラを手にしたマニアの方々が目立つ状態でした。国の「重要無形民俗文化財」となった今、郷土の誇り今少し町内の人々の関心がほしく思いました。祭りは五月三日です。
更新日 平成22年4月10日
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