南丹生活

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水口純一『哀れ消えゆくものの日々〜水没離散する古里の歴史』

哀れ消えゆくものの日々

日吉ダムの建設によってまさに水没しようとしていた故郷の歴史・風物・生活を記録した本。

著者自身の半生や身近な人々の事跡などの実際に体験し見聞した部分と、歴史記述とが渾然一体となっていて、独特の魅力がある本である。近代村落の民衆生活誌としても貴重な資料である。

著者が執筆した『日吉町誌上巻』の一部は、本書を下敷きにして書かれている。

第一法規出版/昭和59年初版

更新日 平成19年10月14日

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水口純一『風化の歴史〜紀伊湯浅党‐五郎兵衛家の由来』

風化の歴史

日吉町随一の名家である湯浅五郎兵衛家の歴史を軸にした、古代から近代までの日吉町の通史。

紀伊湯浅党の発祥から、その一族の湯浅五郎兵衛家が日吉に定住し、源平の戦い、南北朝の戦い、戦国時代とそれぞれの動乱期における五郎兵衛家のこと、同じく日吉の名家であった丹波猿楽の梅若家との交流、郷士として高い待遇を与えられた園部藩時代、湯浅五郎兵衛宗成が尊皇攘夷の志士として国事に奔走した幕末、維新後の宗成の隠棲と五郎兵衛家の衰退、跡継ぎが絶えて五郎兵衛家が断絶した第二次世界大戦後までの歴史を辿っている。

水口純一/昭和59年初版

更新日 平成19年10月15日

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谷口哲『ひよし再発見』

ひよし再発見

日吉町発足周年を記念して出された本。著者は日吉町の胡麻郷小学校校長や教育長を務めた人である。

平成13年2月〜16年2月に「広報ひよし」連載したコラム「ひよし再発見」とその資料となった『世木村誌』『四ツ谷村誌』が収められている。

コラム「ひよし再発見」では、様々な切り口から日吉町の歴史・文化・産業・エピソードなどが紹介されている。

日吉町/平成17年初版

更新日 平成19年10月16日

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新保隆久『追憶の郷里〜水没離散の天若村』

追憶の郷里

著者は京都市在住の写真家。昭和54年(1979)から日吉ダムの建設で水没する村の写真取材を開始し、昭和55年からダムが完成して村々が水没した平成9年までに撮った写真を収めたものがこの写真集です。

水没した天若村・中村だけではなく、ダム建設に伴い離村した7集落の風景と人々の暮らしを記録しています。「丹波地方の農村史」の記録にもなるようにと、冠婚葬祭や選挙運動など日常生活全般を撮っていて、そこがむしろ大きな魅力になっています。経済大国日本の1980年代からバブル全盛期の写真が中心ですが、今振り返ると当時の日吉が思った以上に古い農村の暮らしを残していたことに驚かされます。

冬青社/平成10年初版

更新日 平成19年10月17日

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湯浅宏『わが回想の記』

わが回想の記

湯浅宏は日吉町長・京都府会議員を務めた政治家です。昭和3年(1927)に日吉町の山林地主の家に生まれ、京都府立亀岡農学校・三重農林専門学校(現三重大学農学部)を卒業、農林業を営む一方、敗戦後の疲弊した地域の現状を見て政治を志し、昭和38年に日吉町議会議員、昭和54年に日吉町長、平成7年に京都府会議員になりました。

町民からの信望が厚かった人物で、その人柄は本書からも滲み出ています。それまでの革新系町長から保守系の湯浅宏が町長になる時に無投票で当選したというエピソードも残っています。政治家としては、道路・農林業・山陰線複線電化など地域のインフラ整備に尽力しました。また、町の課題となっていた日吉ダム問題と同和問題の解決にも取り組み、それらは本書でも大きな紙数が割かれています。

様々なテーマや出来事が、平明な文章と率直な語り口で書かれています。日吉町や南丹地域が何を課題とし、それにどう取り組んできたのかということがよくわかり、戦後の日吉町の歩みを知るのに欠かせない一冊であるとともに、南丹地域で政治を志す者の教科書的な本と言えるでしょう。

湯浅みゑ子/平成15年初版

更新日 平成19年10月18日

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南丹市日吉町郷土資料館『井上辰夫〜消えゆく風景をキャンパスに』

消えゆく風景をキャンパスに

井上辰夫は大正5年に福島県に生まれ、福島県立岩瀬農学校卒業後、上京して本郷絵画研究所・日本大学専門部芸術科で絵を学びました。昭和21年に復員後は船井郡瑞穂町(現京丹波町)に移住し、働きながら絵を描いていましたが、昭和60年、69歳の時に隣町の日吉ダムの建設で村が水没することを知り、水没までの3年間、村々の風景を描き続けました。毎日のように日吉町に通ううちに地元の人々と親しくなり、昭和62年の離村式には村を描いた作品13点を出品しています。その後もこつこつと画業を続け、平成9年、81歳で亡くなりました。

この本は、南丹市日吉町郷土資料館で開催された「日吉ダム移転者離村式20周年記念・平成19年度夏休み特別企画展」の記念冊子として刊行された画集です。風景画と言っても、題材は村人が暮らしていた一軒一軒の民家で、写真とはまた違った郷土の記録になっています。

南丹市日吉町郷土資料館/平成19年初版

更新日 平成19年10月21日

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稲垣喬方『山里残影〜丹波路茅葺民家の里』

山里残影

稲垣喬方は昭和5年東京生まれ、フジテレビの美術部に勤務する傍ら、昭和43年より丹波の、なかでも美山町の民家の撮影を始め、萱葺き民家の写真を多数撮影した写真家です。その仕事は、かやぶきの里美山が全国的に注目される火付け役にもなりました。本書は稲垣喬方が長年にわたって撮り続けた美山の民家の写真を収めた写真集ですが、無人の展示民家ではなく、人が暮らす民家の記録として、非常に貴重な本です。

末尾に「民家変貌の実態・新旧比較一覧」と題して、写真集に掲載されている民家の平成3年の現状を撮影したページがあります。美山町では住民や行政の努力によって萱葺き民家が守られていますが、「民家変貌の実態」を見ると、失われたものがいかに大きいかということも実感されます。

古い日本の面影を外国人に紹介することを前提に作られていて、タイトルも含めたすべての文章に英訳が付いています。アジアやヨーロッパの田舎の風景とも共通した日本の田舎の民家の枯淡な美しさは、外国の人にとってもきっと懐かしさを感じられるものでしょう。

グラフィック社/平成4年初版

更新日 平成19年10月22日

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水中聡一郎『京・美山周辺の四季』

京・美山周辺の四季

北山や丹波の風景を撮り続けている写真家による美山とその周辺地域の四季折々の風景を撮影した写真集。さりげない風景の一瞬を捉えた写真も多いのですが、どの作品もしっかりとした存在感があります。

八木町・日吉町・園部町など南丹市の他の地域の写真や、旧丹波町・旧和知町・旧京北町の風景も収められています。

光村推古書院/平成12年初版

更新日 平成19年10月23日

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あらたひでひろ『美山茅葺きの里』

美山茅葺きの里

花と木と萱葺き民家の風景写真を主な題材に、4月から次の4月までの一年間の美山の四季の移り変わりを撮った写真集です。

文章は全く添えられていないのですが、一つ一つの写真にタイトルが付いていて、それが作品の意味を広げ、静かな農村風景に息づくドラマを伝えています。

東方出版/平成17年初版

更新日 平成19年10月24日

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室谷一柊・室谷朱琴『墨模様ふたりごと〜京都・茅葺の里山で綴る』

墨模様ふたりごと

昭和60年より美山町音海に移住し、平成18年に石川県能登町に移住するまで、萱葺き民家のアトリエ「無学塾」を本拠に創作活動を行なっていた抒情書家の一柊・朱琴夫妻および娘の文音の書と、夫妻のエッセイで構成された本です。

詩や言葉を書いた軽やかでポップな書を美山の自然の中に置いて、それを京都新聞社のカメラマン吉田清貴が都会的なセンスで撮影しています。

京都新聞出版センター/平成15年初版

更新日 平成19年10月25日

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