南丹生活

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野々村美好『科学的な発達の道すじ〜絵や図でさぐる0歳から12歳』

科学的な発達の道すじ

美山町出身の教育者・郷土史家でPh.D(教育学博士)の著者が、胎児期から12歳までの子供の発達過程を関連する学問を総合して跡付けた学術研究書です。

子供の発達保障は社会の責任であるという観点から、子供の発達過程を科学的に把握することで家庭や学校や社会がそれぞれの段階にとって相応しい対応や支援をすることが必要であること、また障害がある場合は早期に発見して適切な対応や支援をし、障害児の発達可能性を最大限に引き出すことが必要であることを説いています。子供の発達過程をよく理解して健やかに成長できる環境を提供することの大切さがわかります。

教育学の教科書的な本ですが、親学のテキストとしても読める一冊です。

文理閣/昭和56年初版

更新日 平成20年4月11日

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野々村美好『発達への挑戦〜2000日の教育実践』

発達への挑戦

理論編の『科学的な発達の道すじ』に対して、著者の障害児教育の実践を紹介するべく書かれた本です。

内容的には美山町立宮島小学校「松が丘学級」と京北町立周山小学校「ひかり学級」における障害児教育の実践、特に自閉症児に対する教育実践を紹介しており、それらの実践と障害児教育の科学的理論とが相関的に理解できるように構成されています。発達の過程とその障害を構造的に把握した上で障害児の発達可能性を最大限に引き出そうとする教育実践は、大変興味深いものです。

文理閣/昭和59年初版

更新日 平成20年4月15日

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野々村美好『ラブ キャッツ【白黒版】』

ラブ キャッツ【白黒版】

本部・事務局を美山町大野に置く日本子どもの発達研究所発行の写真絵本。大野在住の著者が、自宅にやってきた一匹の猫とその家族・子孫の暮らしぶりと猫たちと著者との交流を5年間にわたって写真と文章で記録したもので、写真と文章で綴られています。教育学者らしく、猫の育児や生まれてきた子猫の成長過程に重点が置かれています。

子研出版/平成14年初版

更新日 平成20年4月20日

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日本陶磁全集27『仁清』

仁清

丹波国野々村(現美山町大野)生まれで、江戸初期の京焼を代表する陶工野々村仁清の作品を紹介した美術書です。優雅な色絵様式を完成させ、弟子の尾形乾山とともに京焼・清水焼の色絵陶器の始祖となった仁清の作品が多数収録されています。編集・解説は京都国立博物館の河原正彦で、概説と作品解説を執筆。巻末に朝日新聞編集委員の角田守男がエッセイ「やきもの風土記27 丹波追憶」を書いています。

「丹波追憶」は、仁清の旧跡を訪ねて美山町大野に辿り着いた角田が、同地の教育者・郷土史家で仁清研究者としても知られる当時38歳の野々村美好と出会い、野々村からの情報提供によって大野に三度訪れることになった経緯が書かれた紀行文です。

中央公論社/昭和51年初版

更新日 平成20年4月21日

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岡佳子『国宝仁清の謎』

国宝仁清の謎

丹波国野々村(現南丹市美山町大野)出身で、京焼の祖で江戸初期を代表する陶工である野々村仁清の歴史学的研究書です。仁清の生涯と創作活動の展開など作家サイドの事柄も扱っていますが、仁清の在世中から没後の江戸期・近代・戦後それぞれの時代における仁清評価や仁清イメージの形成など受容サイドに重点を置いた考証をしています。

著者は北九州市に生まれ、京都女子大学大学院修士課程(日本文化史・陶磁史専攻)を修了後、京都市社会教育振興財団職員、京都市歴史資料館嘱託を経て、当時大手前大学人文科学部助教授だった人です。

角川書店/平成13年初版

更新日 平成20年4月23日

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奥村覺『森・公園と丹波の植物』

森・公園と丹波の植物

園部町南八田生まれの教育者・植物研究家で、本梅探友会・丹波史談会の会長を務める著者が、古稀の記念として刊行した本です。貴重な森林と植物の保護を訴えることを目的に書かれていますが、世界・日本・丹波そして著者の地元の園部町西本梅地区の森林(公園や神社の杜を含む)と植物を多数の写真で紹介した森林誌・植物誌と言うべき内容で、どのような森林や植物があるのかを知ることができます。

奥村覺/平成7年初版

更新日 平成20年4月27日

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奥村覺『廿一世紀に遺された魅せる森』

廿一世紀に遺された魅せる森

園部町生まれの教育者・植物研究家で本梅探友会・丹波史談会の会長を務める著者が、南丹市が誕生して船井の名前が消えてしまうのに際して船井の森について書いておこうと、また著者傘寿の記念として刊行した小冊子です。

長老山森林公園・質志鍾乳洞・質美八幡宮・琴滝・日吉府民の森・るり渓・細谷(唐戸淵)・摩気神社・小麦山・神吉日吉神社などの森の樹の種類や生態、巨樹古木や森の特徴などが紹介されています。

奥村覺/平成17年初版

更新日 平成20年5月1日

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奥村覺編著『丹波琉璃渓』

丹波琉璃渓

昭和14年に刊行された紀行作家北尾鐐之助の紀行文「丹波琉璃渓」を復刊し、それに園部町南八田在住の教育者・植物研究家の奥村覺(愛山)のエッセイ「琉璃渓の自然と耳に残る話」を併せて一冊とした小冊子です。

「丹波琉璃渓」は戦前の琉璃渓と土地に生きる人々を描写としたもの、「琉璃渓の自然と耳に残る話」は琉璃渓の植物・生物・神社・郷土史研究グループ本梅探友会の活動・琉璃渓にまつわるエピソードなどが記述されています。

奥村覺/平成18年初版

更新日 平成20年5月2日

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野路すみれ『美山たそがれメール』

美山たそがれメール

著者は昭和23年に美山町に生まれ、平安女学院高校を卒業し、同町佐々里に嫁して子育てを終えてから美山旬菜塾を主宰、「ふらっと美山」と「かやぶきの里」に鯖寿司や惣菜などを出している人です。京都府おふくろ名人にも認定されています。美山町会議員の経験もあるようです。本書は美山の最深部にあり、限界集落と言われる佐々里の暮らしや自らの半生などについて語ったエッセイ集です。

若くして癌に罹り二人の子供を育てながらの闘病生活、幼子を抱えながら仏教大学教育学部の通信制で教員免許を取得したこと、美山の山菜や自然、料理の話、愛犬紋次郎のこと、留学や旅行などの海外の話、インターネットの習得とウェブサイトを立ち上げての情報発信など、様々な話題が綴られています。

糺書房/平成20年初版

更新日 平成20年5月7日

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中田慶雄『大陸にかける橋・五〇年』

大陸にかける橋・五〇年

著者は平屋村野添(現美山町野添)出身の日中経済交流コーディネーター。平屋国民学校高等科(現平屋小)卒業後、昭和20年5月に満蒙開拓少年義勇軍として中国に渡る。敗戦後、ソ連軍の捕虜になるが、中国人農家に助けられ、中国東北部(旧満州)で暮らすことになった。本書はこの体験を綴ったエッセイを収めた自伝的な著作である。

本書は昭和57年初版『氷花』から増補される度に書名が変わっている。その経緯を説明しておくと、まず『氷花』に加筆した『凍土の青春〜開拓義勇少年の手記』が昭和58年に出された。10年後の平成5年に著者が理事長を務めていた日本国際貿易促進協会の発行する週刊「国際貿易」に掲載されたエッセイなどを付け加えて『瑞雪〜大陸にかける橋』に書名を変えた。そして、平成6年第6版で現在の書名になった。内容的には、日本軍の陰湿な体質、共産主義中国への恩義、ソ連への批判、故郷への思い、日中友好への希望などが語られている。

青年出版社/昭和57年初版・平成6年第6版

更新日 平成20年5月10日

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