「八木町内における神社の歴史とその存在を明らかにし、神を中心として歩んできた祖先の歴史を、後世に伝えること」を目的に刊行された神社誌である(当時の八木町教育長松本正晴による序)。八木町教育委員会が神社関係者・町内有識者の協力の下、編纂している。
「神社のおこり」「八木町神社考」「神社建築の大要」「本殿建築様式について」の4つの概説に続いて、八木町内の35の神社についての個別解説(鎮座地・祭神・由緒・祭礼・建築・建物配置図などの基本的なデータ)が記載されている。
更新日 平成20年8月25日
郷土史家のグループ八木史談会が編集した八木町内にある寺院明細。宗教法人登録されている八木町の寺院30寺について、所在地・宗派・創建年代・由緒・伽藍・建物配置図・本尊・諸仏像・位牌・寺宝・所蔵文書・檀信徒など基本的なデータが記載されている。八木史談会のメンバーが寺に残る文書の調査や住職などの情報提供などによって書いたものと思われる。八木町の寺院を知る基礎文献である。
更新日 平成20年8月26日
昭和52〜53年に京都府教育庁文化財保護課が実施した未指定文化財調査の調査報告のうち、乙訓・北桑・南丹地域の社寺建造物の概要をまとめたものです。
内容的には、この地域の社寺建築の概観とそれぞれの社寺の個別解説から構成されていて、個別解説には所在地・規模様式・歴史・平面図・写真・文化財としての評価などが記載されています。調査・執筆・写真撮影は基本的に当時の文化財保護課の益田兼房が行なっています。
南丹市域では、美山町から北八幡神社・西乗寺など7社寺、園部町から摩気神社・徳雲寺など15社寺、八木町から船井神社・西光寺など8社寺、日吉町から多治神社・玉岩地蔵堂など7社寺が取り上げられています。
更新日 平成20年8月28日
昭和50年当時、文化財の宝庫である京都にはまだ調査が終わっていない未指定文化財が数多く存在していました。なかには散佚や流出したものもあったことから、昭和51年から4年をかけて文化庁が、京都府教育庁や市町教育委員会の協力の下、京都市を除く京都府下全域の文化財の特別総合調査を実施しました。本書はその調査報告のうち、乙訓・北桑・南丹地域の美術工芸の概要をまとめたものです。この調査をきっかけに重要文化財や府市町村の文化財に指定されることになったものも多いようです。
南丹市域では、美山町から7点、園部町から5点、日吉町から13点、八木町から3点の計28点が取り上げられています。
更新日 平成20年8月29日
幕末維新期に活躍した富本村西田(現八木町西田)出身の祇園の芸妓中西君尾を主人公にした読物。
君尾は勤皇方の志士に贔屓にされ、志士側に立った活動をしたことから「勤王芸者」と呼ばれた名物芸妓であった。この小説では、君尾の八木時代から始まり、鳥羽伏見の戦いが終わって維新軍が東征するまでの時代の祇園を舞台に、君尾と井上聞多や品川弥二郎とのロマンスを中心に(品川との間には一子をもうけている)、薩長の志士たち、新撰組、君尾と並ぶ勤王芸者として知られる幾松(のちの木戸孝允夫人)やその他の芸妓などが活躍し、花街からの幕末維新史を描いている。文体的には講談調で、作者のフィクション部分も含め、その後の時代小説に大きな影響を与えた作品である。
初版は明治43年に日高有倫堂から刊行されている。平成8年にマツノ書店から500部限定の復刻版として刊行されている(写真は復刻版)。
更新日 平成20年8月31日
女の維新史をコンセプトに、明治維新の志士たちと関わった芸妓や遊女などの聞き書きを元に、時代小説仕立てに描いた近代日本の裏面史である。勤王芸者として知られる八木出身の中西君尾が主要人物として登場する。
維新の元勲や多くの志士たち、また新撰組隊士などが、自由恋愛の対象として芸妓や遊女と関わりを持ったことはよく知られている。彼女たちは、志士たちを助けるとともに、歴史を動かす役割さえも担うことがあった。そうした彼女たちにスポットライトを当てて、直接聞き書きしたことも含めて、歴史エッセイにしたものである。
原典は昭和3年に萬里閣書房から出ている。昭和63年に復刻された中公文庫版も長らく品切れしていたが、平成19年に中公文庫から作家の群ようこの解説を付して限定復刻版が出された(写真は中公文庫版)。
更新日 平成20年9月3日
昭和48年6月から49年5月まで京都新聞朝刊ホーム欄に「歴史散歩 京に燃えた女のいのち」として連載されたもので、執筆は学芸部の堀野廣記者。
紫式部・建礼門院右京太夫・淀君・吉野太夫などと共に、勤王芸者として知られる八木出身の祇園芸妓君尾(中西君尾)が取り上げられている。
平成16年に図版や写真等を差し替えて、堀野廣『京に燃えたおんな〜愛のかたち』として京都新聞出版センターから新装版が出ている。
更新日 平成20年9月5日
明治維新期に活躍した女たちの列伝です。著者は毎日新聞記者で、歴史文学に定評のある作家として活躍している人。著者はあとがきで言っています。「愛する人への想いから、動乱の渦中に身を置いた女は少なくない。また自らの意思によらず、辛酸をなめた女も少なくない。だが、受け身の立場からの出発でも、彼女たちが踏ん張り難局を乗り切る、その主体性には驚かされるものがあった。また時代の変化を鋭く感じ取り、行動する女にもめぐり逢って、女たちにとっても、明治維新は維新であったと、思うようになった。」
取り上げられているのは南部郁子・生田鎬・中山三屋・出口なお・荻野吟子などで、南丹市域からは勤王芸者として知られる八木出身の祇園芸妓君尾(中西君尾)が取り上げられています。歴史に埋もれた女たちも多く取り上げられており、身分や立場やイデオロギーを問わずに維新の女たちに心から共感する書き方がされていて、非常に感動的に面白く読める維新史です。
更新日 平成20年9月6日
京都歴史教育者協議会による民衆史的視点からの京都女性史です。京都市だけではなく、京都府南部や丹波・丹後にも範囲を広げたものになっています。人権・平和・フェミニズムの価値観によって書かれていますが、どのような身分や立場であれ、置かれた条件の中で懸命に人間として主体的に生きようとした足跡を評価しようという姿勢が伺えます。
南丹市域からは、第4章「京の花街・遊廓をめぐる」に「祇園の勤王芸者 君尾」というタイトルで、八木町出身の祇園芸妓中西君尾が取り上げられています。
更新日 平成20年9月7日
有馬晴信・大友義鎮・蒲生氏郷・大村純忠・小西行長・高山右近・黒田孝高・内藤如安という8人のキリシタン大名の妻にスポットライトを当てて書かれた歴史エッセイ。クリスチャンを含む11人の執筆者によって書かれていて、8編の評伝と随所にコラムが散りばめられている。内容的には、概略的な軽い読み物である。
南丹市域からは、「内藤如安の妻・マリア」というタイトルで八木城を本拠としたキリシタン武将内藤如安の妻が取り上げられていて、執筆は作家・彫刻家の秋元藍が担当している。
更新日 平成20年9月10日
南丹ゆかりの人物を紹介
南丹市に関する本を紹介
随筆家上野道雄の連載エッセー
京の名工廣野文男のふるさと画集
歌人石川路子の南丹吟行
墨絵で綴る南丹の風景
南丹の名木を訪ねて
児童文学者広瀬寿子の作品を紹介
南丹の観音霊場を歩く
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