成就院は日吉町殿田にある真言宗高野山派寺院。成就院は院号で、山号・寺号は日谷山神光寺と言います。
寺伝には養老元年(717)に泰澄国師が草庵を結ばれたのが開基とありますが、日吉町誌には創建は鎌倉時代中期の文永年間(1264〜75)とあります。世木郷最大の寺院でしたが、南北朝時代に荒廃し、延元3年(1339)に高野山の宥海僧都によって再興されました。往時には34の塔頭を数えた大寺院でした。本尊は薬師如来、脇侍の木造薬師如来坐像と木造毘沙門天立像は元は天若の楽河寺にあったもので、日吉ダムの建設時に移転されたもので、二体の脇侍は平安時代の作で南丹市指定文化財です。
スプリングスひよしにほど近い桂川沿いの日ノ谷入口に山門があります。昭和62年、日吉ダムの建設に伴い、天若の平尾寺・盛林寺と水没地(天若・中地区)の墓碑を成就院に移転し、広大な日ノ谷墓園となっています。本堂前には修行大師・ぼけ封じ観音・ぽっくり地蔵尊を祀り、希望者にはぼけ封じのための修禅も受け付けています。近畿楽寿観音霊場の第26番でもあります。
更新日 平成21年6月9日
如意寺は日吉町生畑にある真言宗大覚寺派の寺院で、山号を清源山と言い、生畑の谷間の山麓に八幡神社と並んでひっそりと建っています。
創建は南北朝時代末期の明徳年間(1390〜94)で、世木村誌に「丹波国真言一派の触頭にして格式よき寺なり」と記されています。文化財が多く、立花図巻33巻は府登録文化財、木造地蔵菩薩坐像・木造毘沙門天立像・木造不動明王立像・木造女神坐像・鰐口1口・木造懸仏6面・銅鏡2面・大般若経600帖・版本五部大乗経200巻は南丹市指定文化財となっています。
更新日 平成21年6月16日
賀善寺は日吉町中世木にある文明5年(1473)創建の寺院。念佛寺の境内にあり、念佛寺の山門をくぐって、念佛寺の本堂・観音堂の上、石段を昇ったところにあります。木造十一面観世音菩薩立像・木造広目天立像・木造多門天立像は桃山時代の作で、鰐口とともに南丹市指定文化財となっています。本尊は33年ごとに開帳され、最近では昭和61年に開帳されました。賀善寺は創建後すぐに焼け、その後御堂は再建されましたが、宗派などは不明で、辻堂として地域で守られていたようです。御堂は残っていますが、文化財の所蔵は曹洞宗護国山宝勝寺と浄土宗称名山念佛寺になっていて、現在、念佛寺の境内に賀善寺の址を示す碑が建っています。
念佛寺の創建は万治元年(1658)で、開山は伝教寺の長誉義光上人。観音堂には西国三十三所観音霊場の小さな観音像が祀られています。宝勝寺は少し離れたところにあり、創建は応永2年(1395)で、明暦2年(1656)に覚明上人が中興したと伝えます。
賀善寺の御堂の丸柱には明智光秀が周山城の用材として徴発するための刻印が残っていて、長さが不足していたために結局徴発されなかったというエピソードがあるそうです。
更新日 平成21年6月23日
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