滝神社の大樫
美山町向山の滝神社境内にある樫(かし)。樹齢などは不明だが、樹高は約30メートル、幹周りは5メートル近くある、幹の太い見事な樫の木である。
向山は大野ダムの南岸にある集落。滝神社は貞治5年(1367)に創建された瀧津彦命を御祭神とする村の鎮守である。かつてそばに四丈(約12メートル)余りの滝があったそうで、それが社名の由来になっている。御祭神も滝そのものを御神体とした神様のようである。大樫は神社境内の斜面に根を張っている。そのすぐ下には「かやぶき観音堂」と呼ばれる苔生したお堂があり、それほど古いものではないようだが、ほとんど植物と化して風景に溶け込んでいる味わいのある建物である(下右写真)。
滝神社は、JR山陰線和知駅から南丹市営バスに乗って向山橋バス停で降り、大野ダムに架かる新向山橋を渡ってすぐのところにある。新向山橋は大野ダム北岸の小渕と南岸の向山を結ぶ、平成20年3月27日に開通したばかりの真新しい橋である。橋を渡りながら深々と水を湛えたダム湖とそれを囲む山々の清々しい景色を楽しむことができる小さな観光スポットでもある。
更新日 平成20年9月2日