南丹生活

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第12番札所 千覚山来福寺

来福寺 来福寺

御詠歌 ときわなるかげを南の松木山 二世安楽をかけてたのまん

来福寺は園部町千妻にある廃寺。尼寺であったということですが、詳しいことはわかりません。

千妻はJR山陰線沿いにある小さな集落で、村の鎮守の朝倉神社境内にある大杉は、樹齢400年以上、樹高30メートル、幹周り9メートルの京都府最大級の巨樹で、昭和58年に京都府指定文化財(天然記念物)に指定され、平成3年には京都の自然200選にも選ばれている名木です。来福寺はその朝倉神社からほど近い山裾に、ひっそりと佇んでいます。すでに廃寺ですが、観音堂は守られており、「丹波船井郡西國三十三箇所霊場第十二番札所来福寺」と記した看板がかかっています。周囲には茅葺きの民家なども残る、閑寂な風情のある場所です。

map南丹市園部町千妻

更新日 平成21年3月6日

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第13番札所 松谷山大蔵寺

大蔵寺山門 大蔵寺観音堂

御詠歌 松高く谷しづかなる山なれば つきぬ御法の大蔵寺とよ

大蔵寺は園部町曽我谷にある曹洞宗寺院。室町時代の応仁年間(1467〜1468)に宗茂和尚によって創建されたお寺で、徳雲寺の末寺です。

曽我谷は府道19号園部平屋線から陣田川にかかる曽我谷橋を渡って、JR山陰線の踏切りを越え、京都縦貫自動車道の高架をくぐったところから続く長閑な谷間の集落です。大蔵寺は、同じく室町時代の応永25年(1418)創建の一原神社を左の方に見ながら谷の奥へ進み、集落西側の山裾にあります。観音堂は山門を入ってすぐの本堂そばの小高い場所に建っています。

map南丹市園部町曽我谷

更新日 平成21年3月11日

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第14番札所 玉子山神道寺

都々古和気神社 行者堂

御詠歌 ちはやぶる神道寺のあとたれて 大ひ変はらぬ那智の山かげ

園部町熊崎にある神道寺址。神道寺は同地の古社である熊野神社(現在の都々古和気神社)の神宮寺で、寛永年間(1624〜1643)に徳雲寺十世香山和尚を中興開山として曹洞宗となりましたが、明治維新の廃仏毀釈で廃寺になりました。

都々古和気神社は毎年3月に行なわれる大護摩で知られる神社で、この大護摩が行なわれる行者堂が観音堂を兼ねています。行者堂の周辺にはかつての宿坊址などを示す木碑が立ち、往時の雰囲気を偲ばせます。行者堂の脇の石垣には不動滝があり、細い流れが落ちています。

web都々古和気神社の大護摩

map南丹市園部町熊崎

更新日 平成21年3月15日

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第15番札所 向陽山西林寺

西林寺本堂 西林寺観音堂

御詠歌 白水のふかきめぐみの月かげや 垣内の寺の庭にすむらん

西林寺は園部町内林町にある曹洞宗寺院。慶長4年(1599)に徹雲和尚が開山したもので、園部町仁江にある龍穏寺の末寺です。西林寺は府道19号園部平屋線沿いにある八幡神社(内林厄神宮)のすぐ裏の山腹にあり、観音堂は本堂横の少し高くなっている場所にあります。

御詠歌にある垣内(かいち)とは内林町になる前の村の名前で、八幡神社内の垣内古墳にその名をとどめています。西林寺のある山には、広瀬淡窓門下十哲で園部藩に招かれ藩校教先館の教授となった儒者劉石秋と、同じく教先館の教授となった息子冷窓の墓所があります。

map南丹市園部町内林町

更新日 平成21年3月22日

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第16番札所 圓通山万福寺(萬福寺)

万福寺天満宮 万福寺観音堂

御詠歌 万福寺ねがひをかけて大ぞらや ちりに満ちたる春日野の神

万福寺は園部町上木崎にある真言宗寺院。万福寺は鎮守の天満宮とともに宮寺を兼ねた祈願所であったために、神仏分離後は廃寺となったようですが、現在は泉涌寺の末寺になっていて、観音堂と天満宮が現存します。万福寺は天正年間(1573〜1592)の創建で、一度焼失しましたが、延宝3年(1675)に園部藩家老の長瀬久左衛門らによって再興され、美山の野々村から観音像を移して安置しました。

観音堂と天満宮は、府道19号園部平屋線からスーパーマツモトの背後の山の中腹に見えます。民家の間にある階段を使って境内に昇ると、園部の町が見渡せます。観音堂のすぐ横にある天満宮は元禄8年(1695)に創建されたもので、文化年間には下木崎村の氏神であったそうです。

map南丹市園部町上木崎

更新日 平成21年3月26日

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第17番札所 慈眼山西福寺

西福寺山門 西福寺本堂

御詠歌 みなかみのすぐなるみよの大川や よこたの里に千秋祈らん

西福寺は園部町横田にある曹洞宗寺院。戦国時代の文禄3年(1594)に創建されたもので、開山は長谷和尚、園部町仁江にある龍穏寺の末寺です。

場所は園部の中心部から横田橋を越え、府道54号園部能勢線から一筋園部川の方に入った旧道沿いの住宅街にあり、山中や山裾にあることが多い船井ごおり三十三ヶ所観音霊場では数少ない町の寺院です。毎年8月10日の施食会に行なわれる横田六歳念仏でも知られています。

web横田六歳念仏

map南丹市園部町横田

更新日 平成21年3月30日

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第18番札所 白崖山南陽寺

南陽寺山門 南陽寺地蔵堂

御詠歌 南陽寺春をむかへて観音の ひかりを花のそのべ山かな

南陽寺は園部町美園町にある曹洞宗寺院。江戸初期の元和年間(1615〜1624)に小出氏によって園部城が築城され、城下町が整備された頃に開創された寺院で、小山東町にある徳雲寺(園部藩主代々の菩提寺)の末寺です。

観音堂は、門の左右に続く石塀の右側にある地蔵堂が兼ねています。船井ごおり三十三ヶ所観音霊場としてよりも、最近では丹波寿七福神の布袋尊の方が有名です。南陽寺は境内にある2本の榧(かや)や五色八重散椿などの名木、また園部藩出身の志士原保太郎や大本の出口王仁三郎などにまつわる歴史的な逸話が残されていることでも知られています。

web南陽寺の大榧

web健禅会

map南丹市園部町美園町

更新日 平成21年4月3日

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第19番札所 延命院

生身天満宮 愛宕神社・秋葉神社

御詠歌 天みてる神風はらふさいなんも のりのちからの馬頭観音

延命院は園部町美園町にある生身天満宮の神宮寺で、延命院福量寺という真言宗寺院でした。神仏分離後は廃寺となり、現在は秋葉神社・愛宕神社となっている旧聖天堂が観音堂を兼ねています(聖天は観音菩薩と同体の神)。この旧聖天堂は宝永6年(1700)の建築で京都府登録文化財です。

生身天満宮は園部の鎮守で旧府社です。神仏分離で神宮寺の延命院福量寺は廃寺となりましたが、廃仏毀釈の当時、生身天満宮の神官武部左衛門が各社を巡検したという記録が残っています。

web生身天満宮

web梅花祭

web弁天祭

web丹波祭り囃子

map南丹市園部町美園町

更新日 平成21年4月7日

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第20番札所 無量山福田寺

福田寺 福田寺

御詠歌 白鳥やとばむらかけて降る雪は かれたる木にも花やさくらん

福田寺は八木町鳥羽にある浄土宗寺院。園部町新町の教伝寺の末寺です。創建は慶長6年(1601)ですが、その後衰え、寛延2年(1749)に長察によって再興されました。明治29年に現在地に移転しました。

現在の福田寺は昭和56年に改築されたもので、梵鐘が掛かっていることを除けば一般住宅にしか見えないプレハブ建築ですが、これが本堂のようです

map南丹市八木町鳥羽

更新日 平成21年4月8日

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第21番札所 飯盛山西光寺

西光寺山門 西光寺本堂

御詠歌 やつかせになびく神田が里までも ぼさつののりのいひもりの山

西光寺は八木町美里にある真言宗寺院。天平勝宝8年(756年)に奈良東大寺の良弁僧正によって創建された古刹で、高雄の神護寺の末寺です。文覚上人ゆかりの寺で、文覚上人得度の地とも、文覚が高雄の神護寺の別院としたとも伝えられています。本堂(阿弥陀堂)は寛政11年(1799)に再建されたもので、南丹市指定文化財。中央に阿弥陀如来、右に弘法大師、左に観音菩薩を安置しています。

8月20日と23日に行われる六斎念仏踊りは、京都府の無形民俗文化財に指定されています。その他、桜と紅葉の名所としても知られています。

web西光寺

web西光寺六斎念仏

map南丹市八木町美里

更新日 平成21年4月10日

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第22番札所 大慈山普済寺(普濟寺)

普済寺本堂 普済寺観音堂

御詠歌 大悲山民をあまねくすくふなる 御寺ふりにし雨乞岳

普済寺は園部町若森にある曹洞宗寺院。延文2年(1357)の創建当時は臨済宗で、開基は仏性院、開山は夢窓疎石と伝えられる禅宗の名刹です(江戸時代に曹洞宗に改めました)。仏性院とは足利尊氏の妹の千種姫のことで、夢窓疎石の弟子でした。楼門を出たところの墓地に千種姫の墓と伝えられる石塔が残っています。

本堂と観音堂に観音菩薩を祀り、本堂には聖観音菩薩像が、重要文化財の観音堂には十一面観音像と右脇侍に千種姫像と左脇侍に地蔵菩薩像が安置されています。船井ごおり三十三ヶ所観音霊場はどちらなのかはわかりませんが、両方参っておけばいいでしょう。

web普済寺

map南丹市園部町若森

更新日 平成21年4月13日

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